奥多摩の入口の山、高水三山から棒ノ折山の間は標高1000mに満たない里山ですが、美しい葉を落とした明るい広葉樹の森と杉、檜の人工林が交互に現れる楽しいルートです。
軍畑駅から霜で真っ白になった平溝川沿いの谷間の道をユックリと登り、山頂に常福院と言う、お寺のある高水山を目指します。奥多摩の最後の高まりである高水山からは東京の街が大きく見渡せます。高水山から奥武蔵の山々を見ながら雑木林の中を三山最高峰・岩茸石山に立ちます。
大菩薩、雲取山と広大な展望の広がる山頂から一気に名坂峠へと下降し、ここから次々と現れる沢山の小ピークを越えていきます。西側の展望に優れ、川苔山から本仁田山、奥多摩三山が美しく眺められます。すぐ下に大丹波川沿いに点在する小さな集落が楽しく見下ろせます。小ピークの連続の後、目立つ黒山への登りを終えて、更に東京・埼玉の県境・権次入峠に立ちます。もう、棒ノ折山は目前。60年前は「全山カヤト」だった山頂への道は大部分を植林が覆ってしまいましたが、山頂直下からは、かつての面影が蘇るカヤ原の道です。山頂からは奥多摩の山々、そして足元に大きく広がる東京の眺めが見事です。大丹波川方面に一気に下山します。

※歩行５時間半
※スパッツとチェーンスパイクを用意！